女性用のクラブってなんだろう?
★みなさん、こんにちは。
ピンゴルフジャパン フィッティングスペリシャストの藤川です。
9月7日の発売以来、新作G LE3シリーズを多くの女性ゴルファーに打っていただいています。
その際にお客様からよく耳にすることが、女性用のクラブは男性用に比べると選択肢が少ないという声です。
そこで考えてみたのですが、男性用と女性用のクラブは一体なにが違うのでしょうか?
★大きな違いは“重さ”と“長さ”と“太さ”です。
一般的に女性用のクラブは男性用と比較して、クラブ重量が“軽く”、クラブ長が“短く”、そしてグリップの太さが“細く”作られています。
これはPING製品に限ったことではなく、おそらくほぼ全てのゴルフクラブメーカーがそのように作っていると思います。
単純に女性の方が平均筋力が弱く、平均身長も低く、平均した手の大きさも小さいというのがその所以です。
しかしそれらはあくまでも平均の話であり、みんなが平均なわけではないので、個々に合わせて調整する事が必要です。
それをPINGでは『カスタムフィッティング』と呼んでいます。
ここではより話を単純化するために、一旦グリップの太さは横に置いておきます。
グリップについては少し古い記事ですがこちらをご参照ください。
“重さ”と“長さ”に絞って話を進めていきます。
★ゴルフクラブの重さと長さは『バランス』という独自表記が存在します。
さて、ゴルフクラブの『バランス』というものを聞いた事があるでしょうか。
スイングウェイトという表現もされますが、各ゴルフクラブメーカーのカタログ等を見てみると、スペック表のところに記載されているアルファベットと数字一文字ずつの表記です。
上記画像は製品ページのスクリーンショットですが、G430MAXドライバーはバランス『D2』、G LE3ドライバーはバランス『C0』と表記されています。
バランスについて細かく書くとひとつの記事で収まらなくなってしまいますので簡単に書くと、ゴルクラブの重さ×長さをある法則に従って表記したものです。
アルファベットA→B→C→D→E→…の順にバランスが大きくなり、さらにそれぞれのアルファベットの中でも1→2→3→4→…の順に大きくなっていきます。
つまりG LE3のC0のあとは、C0→C1→C2→…→C9→D0→D1→D2→…とバランスが大きくなっていきます。
一般的に女性用クラブはC0前後、男性用クラブはD0前後で多く作られています。
G430MAXドライバーとG LE3ドライバーに話を戻すと、D2とC0では12ポイントの差があり(C0とC1の差を「1ポイント」、C0とD0の差を「10ポイント」と表現します)、この12ポイントというのはかなり大きな差であると言えます。
確かに平均的な男性と平均的な女性の差も大きいですが、この間くらいのクラブがちょうどいいというゴルファーはかなりの数いらっしゃいます。
しかし世の中にはこの間のクラブが非常に少ないので、世の女性はクラブの選択肢が少ない事に嘆いているのでしょう。
この間のクラブが作れるのがPINGのカスタム・フィッティングの大きな特徴のひとつです。
それでは間のクラブの作り方を見ていきましょう。
★間のクラブの作り方は大きく3通りあります。
①ヘッドの重さを“重く”する。
②シャフトの重さを“重く”する。
③クラブの長さを“長く”する。
G LE3ドライバーを上記3つの方法をとることで、男性用との間のクラブにすることができます。
ひとつずつ具体的に見ていきます。
①G LE3ドライバーからシャフトと長さはそのままに、ヘッドをG430MAXに付け替えてみます。
つまり『G430MAX+ULT 250J Lシャフト+44.75インチ』というクラブです。
これは販売店や試打会で簡単に試すことができます。
この組み合わせではバランスが『D0』となります。
ヘッドが男性用なので、男性よりの設定ということですね。
②G LE3ドライバーからヘッドはそのままに、シャフトをALTA J CB BLACK Rに付け替えてみます。
『G LE3+ALTA J CB BLACK R+45.75インチ』というクラブです。
簡単に多くの場所で試せるとなるとこの組み合わせなので長くもなってしまいますが、このときのバランスは『C3』です。
女性用が少し男性用に近づきますね。
③G LE3ドライバーからへっどはそのままに、シャフトをSPEEDER NX 35に付け替えてみます。
G430HLシリーズに装着されているシャフトですが、ULT 250J Lとほぼ同等の重量で、46インチという長さで試すことができます。
『G LE3+SPEEDER NX 35+46インチ』というクラブです。
これも販売店等で試すことができ、バランスは『C7.5』で①と②の間となってきます。
いずれが最も良い結果を生むかは人それぞれですが、どれも簡単に試すことができ、もちろんご購入いただくことができます。
多くの場所で試せるのは上記3通りですが、さらに細かく長さやグリップの種類を選択する事も可能なのです。
これらはカスタム・オーダーではありますが、特別に料金がかかったり、出来上がりまでに長く時間がかかることでもありません。
紹介したものはほんの一例に過ぎず、女性ゴルファーの皆さんも様々な選択肢の中から貴女に合わせた一本を作り出すことができるのです。
2023/12/15 12:00