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“データ”と“フィーリング”に基づくフィッティング

★みなさん、こんにちは。

ピンゴルフジャパン フィッティングスペシャリストの藤川です。

みなさんは「フィッティング」と聞くと、どんなことをするイメージがありますか?

特殊な専用機械を使ってスイングを計測し、計測結果から推奨スペックが導き出される、そんなイメージを多くの方が持っていらっしゃるでしょうか。

確かにピンのフィッティングでも、パターではiPINGという専用のアプリケーションを用いています。


iphone/ ipodをパターに取り付け、内蔵されているジャイロセンサーや加速度センサーを使って、ストローク中の様々なパターの動きを計測しています。

しかしこの計測だけで、貴方にドンピシャぴったりのパターを見つけることはできません。

なぜならストロークをするのは、機械ではなく人間だからです。

機械を調整するのであれば動きを正確に計測することが必要でしょうが、人間には機械と違って“フィーリング”というものが存在します。

ひとりひとり感じ方の異なる“なんとなく”というものです。


例えば私はiPING計測だけだと、9種類も推奨パターが出てきます。

その中にはHEPPLER ANSER 2のようなブレード型や、SIGMA2 WOLVERINE Hのようのような大型マレットが含まれています。


一見すると全く異なる形状のパターですが、そのいずれも私の打ち方にはマッチしています。

★ここからゴルファーのフィーリングを確認していきます。

まず前出のHEPPLER ANSER 2とSIGMA2 WOLVERINE Hでは、ヘッドの大きさが全く違います。

大きいヘッドが良いか、小さいヘッドが良いか、みなさんは打ち方によると思われるかもしれませんが、ピンのフィッティングではフィーリングを確認しています。

違和感がなく、より構えやすさを感じる大きさを探すということです。

違和感がある大きさでは、例えばストロークの動き出しがスムーズにいかなかったり、ターゲットに対して毎回同じ向きにセットアップできなかったりといった、様々なミスの要因となる現象が起こります。

“なんとなく”大きい方が安心感がある、“なんとなく”小さい方が振りやすい、そうしたフィーリングがとても大切です。

では“なんとなく”だけで決めていいの? だったらフィッティングなんて必要ないじゃん! と思ったらそれは勘違いです。

大きさはフィーリングで選ぶことが大切ですが、ヘッドの重さをフィーリングだけで選ぶと大変なことになります。

ストロークのテンポが速い方には軽めのヘッド、遅い方には重めのヘッドを推奨しています。

ここがズレてしまうと距離感が損なわれてしまいます。

iPING測定の結果に基づき、どの程度の重さのヘッドが良いのかは必ずご確認ください。

“データ”を重視して決める要素、“フィーリング”を重視して決める要素、ふたつのバランスを取りながら決める要素、様々な側面を見ながら決定していきます。

フィッティングの最中はフィッターから多くの質問が投げかけられますので、考え込みすぎずに思うままに答えていただくといいでしょう。

★今後も様々なフィッティング専用機械が生まれるでしょう。

ベースとなる考え方は何十年も変わっていませんが、弾道測定器の発達など、今まで目に見えなかったものが可視化できるようになりました。

ゴルファーの感覚やフィッターの“目”に頼るだけでなく、客観的な数字に裏付けされたデータを基に異なるヘッドやシャフトを比較することが出来ます。

しかしゴルファーのフィッティングは機械の調整とは違います。

ゴルファー自身の感覚を置き去りにしてはいけません。

“データ”と“フィーリング”、2つを両てんびんにかけながら進めていくのがピンのフィッティング手法なのです。

2020/11/19 11:00

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