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G425フェアウェイウッド 理想の弾道はどれ?"3つのヘッド"を試打!

Gシリーズ待望の新製品「G425」フェアウェイウッドをPING編集部が試打。2つの新テクノロジーを搭載してこれまでにない飛びを実現した"3つのヘッド"の特徴を光田圭吾ピンフィッティングスペシャリストに聞きながら、編集部員にベストマッチするヘッドを探った。

編集者プロフィール
週に1度はゴルフ場に出没するゴルフ大好き編集者。平均80台でラウンドするが、フェアウェイウッドは1番苦手。右のラフに行くイメージしか持てないのが悩み。

本日は、自分に合うフェアウェイウッドを見つけていきたいと思います。あらためて伺いますが「G425」フェアウェイウッドは、「G425」ドライバーと同様に3つのヘッドがあるのですね。

はい、これまでにない高弾道と高初速でブレずに飛ばすMAX、低スピンをもたらすLST、ドロータイプのSFTと、3つのヘッドタイプを用意しています。前作と同様にソール後方部にウェイトを搭載することで、ブレない深低重心・高MOIのヘッドとなっています。さらに、2つの新テクノロジーが搭載され、前作を超える最大の飛びを実現することができました。

一気に2つも新テクノロジーが追加されたことによって、さらなる進化が期待できますね。では、その新テクノロジーについてくわしく教えてください。

1つめは"フェース・ラップ・テクノロジー"です。G410でも好評だった極薄で高強度のマレージングC300フェースの面積をソールとクラウン部分まで拡大することで、約23%たわみが増えて、最大初速を生み出します(前作比/当社調べ)。

過去最大の初速ということは、飛距離性能も大きく伸びてくれそうですね。すでに「G425」フェアウェイウッドは「どこで打ってもブレない!」という声を多く聞きますが、それは新テクノロジーが影響しているのでしょうか?

その通りです。もう1つの新テクノロジーである"スピンシステンシー・テクノロジー"がその"ブレなさ"に大きく影響しています。ウッド系のクラブには、フェースの左右の湾曲(バルジ)、上下の湾曲(ロール)があります。これらの湾曲の具合により球の曲がり具合やスピン量が異なってきますが、「G425」フェアウェイウッドでは、ミスヒット時においても最適なスピン量で最大のキャリーと飛距離が得られる新バルジ&ロール設計へと進化しています。

「G425」フェアウェイウッドを初めて見た時から気になっていたのですが、前作までの特徴的な機能だったタービュレーターが無くなりましたね。

それには先ほどお話しした"フェース・ラップ・テクノロジー"が大きく影響しています。フェース面積をソールとクラウン部分まで拡大させたことで、タービュレーターは今回無くしました。ヘッド体積が大きいドライバーでは、タービュレーターは空気抵抗を抑える役割を果たしますが、空気抵抗の影響が少なくヘッド体積の小さいフェアウェイウッドにおいては、新アライメントを採用しました。

なるほど。この新しいアライメントも注目ポイントですね。

理想の球は打てるのか?
3つのヘッドを早速試打!

では、早速試打をしていきたいと思います。その前に、私はドライバーフィッティングを受けた際には「MAX」のロフト10.5度、シャフトはPING TOUR173-55(SR)がベストのセッティングでした。フェアウェイウッドの選び方もドライバーと同じヘッド、スペックのものを選ぶのが最適なのでしょうか?

同じものを選ぶのが最適ということでは決してありません。基本的な考え方としてはドライバーと同じで、これまでにない高さとキャリーを出したいのであれば「MAX」ですし、しっかり球をつかまえたいのであれば「SFT」、球の吹き上がりや左へのミスを抑えたいのであれば「LST」という選択になります。

フィッティングの流れでいうと、まずはドライバーと同じモデルのヘッド、シャフトを"基準"として考えます。ただし当然それで決定ではありません。その基準をもとに各ヘッドやいろいろなスペックを試して、試打者自身のフェアウェイウッドでの理想の球筋に近づけていきます。

私はフェアウェイウッドで球が右に行ってしまうのが悩みなので、なるべく右に行かないクラブを探したいと思っています。

それでは、まずドライバーと同じスペックである「MAX」の3番ウッド、シャフトはPING TOUR173-55(SR)で打ってみましょう。

5球打たせてもらいました(モニター白丸部分)。普段3番ウッドで185ヤードなのですが、5球の平均で193ヤード飛んでいます。飛距離性能の向上が実感できますね!

「MAX」はソールに高比重のウェイトを搭載することで、さらなる深低重心設計へと進化しています。高MOIを誇るブレないヘッドなので、5球全てが同じ方向に飛んでいますね。しかし若干ターゲットより右に行く傾向があるので、次はつかまり重視のヘッドである「SFT」を試してみましょう。

モニター白丸部分が「MAX」、モニター黄丸部分が「SFT」、モニター赤丸部分が「LST」

「SFT」では、先ほどの「MAX」よりも約5ヤード飛距離が伸びて平均が198ヤードになりました。普段使っている3番ウッドと比べても13ヤードも伸びていますし、球もつかまってフェアウェイをキープできました!(モニター黄丸部分)長年の悩みがこんなに簡単に解消できるなんてすごいです!

「SFT」はヒール寄り重心設計ですので、大きな右へのミスを軽減したい方にはぜひおすすめしたいモデルです。「MAX」よりもさらにつかまる「SFT」にすることで、よりストレートの弾道に近づき飛距離が伸びましたね。

私の中でも「SFT」の方がヘッド体積が大きく、安心して構えやすいイメージがありましたし、球の高さも先ほどの「MAX」よりも上がった印象です。

実は「MAX」と「SFT」のロフトは同じ番手でも異なっています。「MAX」の3番ウッドのロフトは14.5度、それに対して「SFT」の3番ウッドのロフトは16度になっていますので、球の高さが出てキャリーが伸びることで飛距離がアップしましたし、構えた際の安心感にもつながったのではないでしょうか。フィーリングというのもフィッティングでは大事な要素なんです。

飛距離もしっかり伸びて、悩みだった方向性もスッキリ解消できました!あらためてフィッティングの重要さを体感しました。

ありがとうございます。せっかくですので最後に「LST」も試打してみましょう。ロフトは「MAX」と同じ14.5度です。

「LST」も3球打ちましたが、これまでの「MAX」や「SFT」と比べても、弾道も低くなってスライスしてしまいました(モニター赤丸部分)。構えた時から、ヘッド体積が小さいので、右に行ってしまうのではないかという意識が出てしまいました。

「LST」は低スピンで強弾道を生み出す設計となっています。また左へのミスも抑えやすいモデルとなっていますので、球が吹きあがってしまう方や、引っかけなどにお悩みの方におすすめしたいヘッドとなります。

「G425」フェアウェイウッドの"3つのヘッド"はそれぞれヘッド体積も異なる。最も大きいのが「SFT」で189cc(左)。次に「MAX」で176cc(中)。最後に「LST」で165cc(右)となっている。少しシャロー気味の「SFT」は見た目からも球の上げやすさとやさしく包み込むような雰囲気が伝わってくる。「MAX」「LST」は操作性も感じられる少し小ぶりなヘッドになっている。

3つのヘッドをそれぞれ試打しましたが、それぞれの特徴が顕著に表れた結果となりました。そして私には「SFT」がベストマッチだということが分かりました。

数値の結果を見ても「SFT」が一番コースで活躍してくれそうですね。ヘッドは今回の試打で「SFT」に決まりましたが、もう少し飛距離を望むのであればシャフトを替えてみたり、ロフト/ライ角調整機能を活用してみたりと多様なフィッティング方法があります。

皆さんの理想の球に近づけるために"3つのヘッド"や様々なシャフトが存在していますので、この記事をご覧の皆さんにも試打会やフィッティングにぜひご参加のうえ、自分だけのベストマッチのスペックを見つけていただければと思います。

専用レンチで「カチッ!」とカンタン
ロフト/ライ角調整機能

「G425」フェアウェイウッドに搭載されたロフト/ライ角調整機能は、ロフト角とライ角を同時に変えられるシンプルな「一体型」。飛距離アップや方向性を改善するために、もう少しボールを上げたり、低くしたりという微調整をカンタンに行うことが可能だ。クラブに付属する専用レンチを使ってシャフトを取り外し、スリーブの位置をずらして挿し直すだけで調整可能。挿し直したらレンチを「カチッ」という音がするまで回せばOKだ。

たとえばロフトを1度寝かせたければ、スリーブの小さな「+」マークとヘッドの装着部分の矢印を合わせて挿し直す。ライ角をフラット/ロフトを1度立たせたければ「FLAT -1.0」を矢印に合わせよう。ロフトは±1度、±1.5度、ライ角はスタンダード/フラットの調整が可能だ。

光田 圭吾みつだ けいご
ピンゴルフジャパンにおいて複数の部署を経験。様々な角度から、ゴルファーに的確なアドバイスを送るフィッティングに定評のある、ピンフィッティングスペシャリスト。
G425シリーズ 試打コラム一覧

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