こんにちは。ピンフィッティングスペシャリストのアキモトです。
先月発売され、契約スタッフプレーヤーもどんどん実戦採用し好結果をもたらしている≪GLIDE WEDGE≫。
チェックはお済でしょうか?
≪GLIDE WEDGE≫には3つのソールバリエーションが用意されています。
・Standard Sole スタンダードソール(SS)
・Wide Sole ワイドソール(WS)
・Thin Sole シンソール(TS)
今日は、PINGの”バウンス角”について。
ソール選びのバロメーターとして”バウンス角”を重要視される方が多いと思います。
これは、PINGのホームページ掲載のGLIDE WEDGEスペック表です。
クラブ | ロフト | 長さ | オフセット | ライ角 | バウンス幅 | スイングウェイト | 右用/左用 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
47/SS | 47.00° | 35.50″ | 0.05″ | 64.00° | 0.67″ | D2 | 右/左 |
50/SS | 50.00° | 35.50″ | 0.04″ | 64.00° | 0.67″ | D2 | 右/左 |
52/SS | 52.00° | 35.50″ | 0.04″ | 64.00° | 0.67″ | D2 | 右/左 |
54/SS | 54.00° | 35.25″ | 0.04″ | 64.25° | 0.66″ | D3 | 右/左 |
54/WS | 54.00° | 35.25″ | 0.04″ | 64.25° | 0.74″ | D3 | 右/左 |
56/SS | 56.00° | 35.25″ | 0.04″ | 64.25° | 0.66″ | D3 | 右/左 |
56/WS | 56.00° | 35.25″ | 0.04″ | 64.25° | 0.74″ | D3 | 右/左 |
58/SS | 58.00° | 35.00″ | 0.03″ | 64.50° | 0.68″ | D4 | 右/左 |
58/TS | 58.00° | 35.00″ | 0.03″ | 64.50° | 0.46″ | D4 | 右/左 |
58/WS | 58.00° | 35.00″ | 0.04″ | 64.50° | 0.74″ | D4 | 右/左 |
60/SS | 60.00° | 35.00″ | 0.03″ | 64.50° | 0.68″ | D4 | 右/左 |
60/TS | 60.00° | 35.00″ | 0.03″ | 64.50° | 0.47″ | D4 | 右/左 |
60/WS | 60.00° | 35.00″ | 0.04″ | 64.50° | 0.75″ | D4 | 右/左 |
世界中のPINGホームページに掲載されているスペック表には”バウンス角”ではなく、”バウンス幅”が記載されています。
そして58°のSS、TS、WSバウンス幅を見比べるとTSが最も狭く、WSが最も広いことがわかります。
バウンス幅が広いほうが”効く”度合が強まります。狭いとその逆です。幅を広くすることで芝や地面、砂との干渉が強まり、その干渉度合が打ち方や環境によってメリットになる場合と、デメリットになる場合があります。
フィッティングスタジオでは、プレーヤーのスイング傾向や、プレースタイル、希望する弾道や、出やすいミスなどを材料に試打検証を行いモデルを決定していきます。どのソールが、どんなプレーヤーにマッチするかはまた別の機会に。(気になる人はフィッティングスタジオへ!)
ピンゴルフジャパンの総合カタログには便宜上”バウンス角”が記載されておりますが、そこには”58° TS”のバウンス角が”20°”と記載されています。
20°!?
ここまで大きなバウンス角、あまり見かけませんよね?
理由はまず、この画像をご覧ください。
左からTS、SS、WSです。
青くハイライトされている部分がソールの有効面積(効く部分)で、赤いラインが”肉を削ぎ落としてある幅”です。バウンス角が20°のTSはたっぷり肉を落としているのでソールの有効面積がもっとも少ないモデルという事になります。
シャフトを地面と垂直にセットした直線と、地面と水平のラインからはみ出た部分の体積が最も少ないものがTS、この部分の体積が最も大きいものがWS。この体積が大きければ大きいほどライへの干渉が大きく作用します。
多くのゴルファーがウェッジ選びの際、”ソールのすわり具合”や”リーディングエッジの浮き具合”を気にしている光景をよく目にしますが、
【TS】バウンス角20°は、ソールの有効面積幅が短いのに対し、【SS】バウンス角12°や、【WS】バウンス角13°は有効面積の幅が広いので、バウンスの傾斜角度が緩やかになります。このことから、3モデルすべて地面にソールした時のリーディングウェッジの浮具合は同じです。
仮に、【TS】のバウンス角が6°や8°だったら、ナイフのようなエッジになり、ミスへの寛容性は限りなく少ないウェッジになるでしょう。
”上級者=ローバウンス”や、”バウンス角20°”という部分だけに囚われてしまうと、間違った選択をしかねません。自身の傾向や希望をしっかり把握し、最適なウェッジを手に入れてください。
GLIDE WEDGEのソールバリエーションだけでも十分なのですが、ピンでは更に細かい御要望にお応えできるように下記のグラインドオプションも用意しています。(加工代金:4,500円税別)
・バウンス グラインド
・バック グラインド
・ヒール グラインド
・リード エッジ グラインド
・ハーフムーン グラインド
・バックヒールコンボ グラインド
・ロブ コンボ グラインド
・ワークス コンボ グラインド
※画像はワークスコンポグラインド。
それぞれの詳細は以前にもご紹介させていただきましたので、今回は割愛します。フィッティングスタジオにて、すべてのグラインドオプションをお試しいただけます。
≪GLIDE WEDGE≫赤丸部分のデザインも秀逸。
【SS】、【TS】、【WS】どのモデルもとても開閉しやすくなっています。
最後に1982年にデザインされたPING EYE2の現行版EYE2 GORGEのスペックもどうぞ。
クラブ | ロフト | 長さ | オフセット | ライ角 | バウンス幅 | スイングウェイト | 右用/左用 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
S | 56.00° | 35.25″ | 0.14″ | 64.25° | 0.74″ | D4 | 右/左 |
L | 60.00° | 35.00″ | 0.03″ | 64.50° | 0.71″ | D6 | 右/左 |
バウンス幅、広いですね!
33年前のデザインにして、全てのグラインドオプション加工を施したような…最強のソール形状かもしれませんね!
ウェッジフィッティングをご希望の方はこちらまで。
おまけ:GLIDE WEDGE紹介動画